世界遺産二条城の近くに残る戦前竣工の橋。こういった橋は「京都市の近代化遺産」の産業遺産編で報告されるはずだが、何故か登録されていない。二条橋で検索すると親切なグーグルは東京の二重橋を出してくれたり、鴨川の方の二条大橋がヒットしたりして、堀川の二条橋の情報に辿り着けない。試される検索力。
二条堀川橋は江戸時代後期の浮世絵集「都名所百景」にも取り上げられている名所であった。
(画像は佛教大学図書館デジタルコレクション『都名所百景』より)
江戸時代はかなりの水量を誇っていたが、明治以降の度重なる治水工事で殆ど水が流れなくなったり、川自体が暗渠化した時代もあったりした。近年になって地域住民の要望で開渠化して、水の流れも復活したらしい。
橋自体は都百景に描かれた当時のものは残されていないし、橋の土台自体も近年になって建て替えられ欄干部分のみが再利用されている形だが、二条城の前にあることは変わらない。
所在地:京都市中京区矢幡町
竣 工:昭和3年(1928)
構 造:鉄筋コンクリート造
設計者:不詳
撮 影:2018年8月