中京区の個人宅の中でも、トップクラスに気になる物件の一つ。個人住宅としては異常なレベルで大きい上に煉瓦造の倉庫らしきものまである。
竣工時期までは特定できなかったが、京都明細図によればここは元歯科医だったようだ。病院だったと考えればまだ納得がいくが、それにしても広い。
全体的にアールデコ趣味な外観である。玄関扉もおそらく竣工当初のものだろう。扉や窓は改装されることが多いが、ここまで綺麗に残っていることは中々ない。
敷地の奥には煉瓦造の倉庫らしき建物も見える。こちらも大正末~昭和初期のものなのだろうか。明治期…にしては綺麗すぎるのでやっぱりこれも同時期のものと見るべきか。2階部分から煉瓦倉庫に通路が伸びている様子が見えたが、元々別の物件なのかもしれない。地図上ではこの煉瓦物件だけ鍵屋町の土地なのが気になる。私の知識量では、イギリス積みの建物としか分からなかったが、それにしても煉瓦と蔦の相性は最高である。
所在地:京都市中京区左京町127
竣 工:大正~昭和初期
構 造:木造2階建て
設計者:不詳撮 影:2018年8月、12月